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ごあいさつ

 私たち品質保証研究会は、原子力産業分野で品質保証を専門とする会員の方々により構成され、品質保証関連分野に関する調査研究を行っています。原子力に限定されない様々な分野の専門家との交流を通し、会員相互の啓発と協力関係の強化を図り、原子力施設の安全性と信頼性のより一層の向上に寄与する品質保証のあり方を探究する研究会です。その活動は多岐に渡り、講演会の開催、見学会の実施、ニュースの発行、さらにサブグループとして二つの定例研究会により独自のテーマを深堀りする活動を行っています。そして、先進的な品質保証活動を行っている産業分野の経験と知恵を学び、原子力分野への展開を図っています。これまでに、航空宇宙、鉄道、医療、教育等の産業分野の講師により、品質管理、ヒューマンファクター、人間工学、安全管理等の幅広い領域に渡る知見や失敗学を吸収してきています。

 さて、紙面をにぎわす様々なニュースを分析すると、コミュニケーションの不足や行き違いに端を発していると思えるものが多々あります。技術分野に置き換えれば、一人の技術者(あるいはグループや部署)の暗黙知が他者と共有されていないこと、形式知としてまとめられていないこと、ということではないでしょうか。品質保証活動は、消費者に品質と安全が保証された製品やサービスを届けるために必要不可欠な活動であり、そのためには関連する情報が「形式知」化され、知が共有される必要があります。いわば、ある製品やサービスに関与するステークホルダーにとって関連する情報がknown-known(知っていると知っていること)であることが求められます。
 知的財産を守る意味で「形式知」化しないという選択肢もあり悩ましいところがあるかもしれませんが、企業活動の第一義は消費者に安全と安心を提供することにあり、ここに品質保証活動の重要な意味があると考えています。

 品質保証研究会では、一層の品質向上に向け精力的な研究活動を継続してまいります。私たちの活動にご興味いただける方の参加も歓迎いたします。今後とも皆様方のご支援とご協力をお願い申し上げます。
会長写真
会長 阿部弘亨
(あべ ひろあき)
東京大学大学院工学系研究科 教授

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